株式会社ワンスター
(本社:東京都 千代田区 三崎町1-4-17 東洋ビル11F、代表取締役:千葉裕介)
のデジタルダイレクトレスポンスマーケティング事業部
(以下デジタルDRM事業部/セールスコンサルティング局 局長 九日裕智)
から
「2017年の『デジタル領域におけるリピート通販ビジネス』の4大トピックス」
を発表します。
変化の激しいデジタルマーケティング業界の変遷は、
中高年〜シニアを中心としたリピート通販業界のマーケティングにも強く影響しており、
元来リピート通販業界が持つ特有のビジネスモデルと相まって、
特異な成長を遂げています。
デジタルマーケティング領域におけるリピート通販業界において、
今年特に注目されるであろう「4大分野」に関して、
ワンスターの予測する今後の展望を含めて報告します。
なお本報告は、株式会社ワンスターのデジタルDRM事業部
セールスコンサルティング局の局長九日裕智を中心としたメンバーにて、
特に「リピート通販業界特有の変化」をテーマに検討しまとめたものになります。
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1.CRMチャネルの多様化
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ZOZOTOWN、ヤマト運輸、ドミノ・ピザ等、2015年の終わりから
「LINEビジネスコネクト」の活用事例が増えることで、
One to Oneコミュニケーションが本格化した2016年。
「MAツール導入」という時代の趨向も相まって、
単品リピート通販業界においても、従来型の「メールマーケティング」の枠を超えた
CRMチャネルの多様化が進んでいます。
いまや世界の巨大プラットフォーマーとなった「LINE」の活用や、
インストールアプケーションに依存しない「SMS」、
「ブラウザプッシュ通知」などを組み合わせた
「デジタルトランスフォーメーション」による成功事例が
2017年は確立される年となるでしょう。
ただし、CRMチャネルは多様化こそすれ、顧客の態度変容によって分岐し、
複雑に交差していくのかというと、決してそうではないと考えます。
なぜならば、マーケティングを分岐させるシグナルは、
通販企業自身が持つ顧客属性や購入履歴といった「プライベートデータ」と、
これから飛躍的に連携が広がるであろう「パブリックデータ」であり、
こと単品リピート通販においてはそれらがあまりに少なく、
分析においても施策においても機能しないためです。
(商品点数が少なく、定期誘導モデルが前提となる単品リピート通販は、
顧客接点・分析指標が少ないため、
分析に耐えうるデータ量・質の不足が課題視されてきました。
この業界特有の課題は、引続き継続すると見てよいでしょう)
このような特異性に加え、ツール活用、分析、施策実行までを担いうる
「レベルの高いマーケッター」が不足している点を鑑みれば、
単品リピート通販のCRMコミュニケーション設計は、
まだまだ人の経験則がものをいう領域といえます。
つまり、デジタルのCRM領域でも、
「顧客体験を追求したものづくりができるコンサルタント」の存在が不可欠であり、
希少価値の高い人材としてますます脚光を浴びる可能性が高いと見ています。
2017年は、CRMチャネルの多様化によって、
コミュニケーション設計及びクリエイティブの重要性が見直され、
CRMコンサルタントの重要性が増す1年になると言ってよいでしょう。
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2.テクノロジーによる業務代替
マーケッターの付加価値が再定義される
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テクノロジーの分野ではAI、IoT、VR、ドローンと話題のたえなかった2016年ですが、
マーケティング分野においても「MA」関連の話題には事欠かない1年となりました。
MAツールも多種多様な広がりを見せており、
CRM型のクロスチャネルマネジメント、施策の自動化はもちろんのこと、
広告配信含む新規獲得領域での活用も進んでおります。
具体的には配信メディアとの連携による獲得効率化や、
煩雑な作業であるレポーティングの自動化です。
2017年はこれに加え、メディア運用であるトレーディングデスクの業務や、
メディアプランニングの最適化もある程度ツールによって代替されていくと予想します。
つまり、これまで予算管理、メディアプランニング、メディア運用、レポーティングに
多くの時間を割いていたマーケッターの役割に大きな変化が起き始めるということです。
ここ数年はデジタルマーケティングが複雑になるにつれて、
AE(アカウント・エグゼクティブ)が専門部隊アサインだけの
単なる伝達係となってしまっていることも少なくなく、
デジタルマーケッターとしての真価が問われてきました。
それが今年、単品リピート通販業界においても
さらに差し迫ったものになると思われます。
このような変化の中にあって、
今後相対的に重要性を増すのが「クリエイティブ」であることは
大手コンサルティングファームやエージェンシーの動きを見ても明らかでしょう。
情報の均一化やテクノロジーの進化が急速に起きている現状において、
もはや高度な思考による論理的な問題解決よりも
「モノ(クリエイティブ)」それ自体が与える
インパクトは計り知れないものとなってきているからです。
そして、単品リピート通販業界の1つの流れとして
「デザインシンギング」によるクリエイティブ制作への
シフトがあるのではないかと思います。
これまで行ってきたA/Bテストの積み重ねによるクリエイティブ最適化は、
メディアの変遷によって徐々にその効果の限界を迎えつつあります。
生活者の「機会」から発想するクリエイティブというものが、
2017年、1つのクリエイティブ制作の定石となっていくと予想します。
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3.「レコメンデーション広告」の規模拡大
勝ちパターンが確立される1年
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メディア領域では、その信頼性を強く問われることとなった2016年。
Welq問題に端を発した不正確な記事内容や
著作権無視の転用が次々と見つかり、
大きな話題になったことは記憶に新しいかと思います。
注目が集まった背景にはネイティブアドの急速な成長があり、
単品リピート通販においてもネイティブアドの比率が大幅に伸長した年となりました。
中でも「レコメンデーション広告」と呼ばれる
ユーザーの場所、デバイス、参照元など、数百のシグナルを基に
広告をレコメンドする手法はより相性が良く、好調に推移をしています。
これらは基本的に記事コンテンツへ遷移させており、
健康食品やコスメ等、悩みの深い商材と相性が良いことも相まって、
今後もますます拡大していくだろうと思われます。
そこで、今後焦点となるのは、
「記事コンテンツの健全性」と
「競合激化によるCPCの上昇」です。
これまでも広告コンテンツの健全性は議論しつくされており、
過去にも、踏み込んだ表現をしている広告コンテンツは
遅かれ早かれ淘汰されてきた歴史があります。
記事コンテンツに関しては一部アフィリエイト等にて
踏み込んだ表現はあったものの、
今後はいかに規模拡大のための
「健全な」記事コンテンツを量産できるかが肝となります。
また、現状は国内でレコメンデーション広告を提供している
プラットフォーマーは限られており、配信されている枠も少数の
限られた市場となっていますが、
これが2017年は徐々に拡大に向かうのではないかと思います。
そうするとブランディング案件等、競合が増えることでCPCが上昇するという、
過去のインフィード広告、ひいては純広告から運用への転換期に
見られたような現象が「レコメンデーション広告」市場にも訪れます。
2017年は、この「レコメンデーション広告」黎明期において
レコメンデーションロジック、配信面、制作する誘導枠、記事、LPの
一連の勝ちパターンが確立され、
単品リピート通販市場を牽引するのではないかと予想します。
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4.「除外データベース」活用で不正注文撲滅
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最後にデータ活用に関してです。
2016年、ビッグデータの活用が叫ばれる中で、
単品リピート通販業界も様々な取り組みを行ってまいりました。
その中でわかってきたことは、
直コンバージョンを指標とした広告配信において
「データ活用によるスケールは困難」であるという点です。
顧客データを活用した拡張配信、
パブリックデータを活用したセグメント配信、
リターゲティングマークの再活用など
様々な施策を行う中で、獲得効率の改善は出来ても、
規模を拡大することは難しい施策が大半であったかと思います。
もちろん、データは資産であり、
長期の活用という視点においては十分に期待されるものの、
短期での売上拡大に関しては
単品リピート通販業界の特異性もあり難しいのが現状です。
よって、今後単品リピート通販業界におけるデータ活用は、
「除外データベース」としての活用という
方向性に舵を切っていくのではないかと見ています。
具体的には、ハレーションを起こしつつある
「アドフラウド」除外による広告配信の実現や、
機能革新の目覚ましいMA活用による不正注文の行動検知の精度向上などです。
特に、不正注文に関しては平均5〜10%程も発生しているという現状もあり、
早急な対策が期待されている領域でもあります。
今まで困難であった「正解データ」をもとにした
不正注文の共有データベース化が実現すれば、
通販会社の事業構造改善とオペレーションコスト削減に
大きなインパクトをもたらすことが可能となるでしょう。
2017年は上記のような「除外データベース」の活用によって、
単品リピート通販業界への利益貢献が進むのではないかと予想します。
ワンスターは、リピート通販業界に特化し、
デジタル領域におけるダイレクトマーケティング支援を行なっております。
今後も培ってきたノウハウを活かし、顧客の事業に貢献してまいります。
【本件に関するお問い合わせ先】
企業名:株式会社ワンスター
担当者名:九日(くにち)
TEL:03-6860-4210